三陸花ホテル はまぎく

SANRIKU HANAHOTEL HAMAGIKU

三陸花飯店 濱菊

電話番号
はまぎく物語 はまぎく物語
古来から伝わる日本原産の花「はまぎく」

 はまぎくは関東以北の太平洋沿岸に自生するキク科ハマギク属の多年草で、学名はNipponanthemum nipponicum(ニッポナンテムム・ニッポニクム)。日本の花の日本といいいます。正真正銘、日本の原産の花で、日本を代表する花のような名前です。鳥類ではトキが、同じような学名「ニッポニア・ニッポン(Nipponia nippon)=日本の日本」を持っています。

上皇陛下・上皇后陛下とのご縁

 平成9年10月岩手県大槌町で開催された全国豊かな海つくり大会ご出席の折に上皇陛下上皇后陛下は当ホテル(旧浪板観光ホテル)にご宿泊なさいました。その時、近くの崖際に咲く可憐な白い花「ハマギク」をご鑑賞なさった際に、当時の常務・千代川茂が案内を務めました。

 実は、ハマギクは陛下が好まれる花でした。そこで後日、当時の社長で千代川の兄でもある山崎龍太郎はハマギクの苗を皇居に贈り、お育てになったものが御車寄せに植えられました。

ホテル館内には当時の写真を数多く展示しています。 ホテル館内には当時の写真を数多く展示しています。
はまぎくの花言葉「逆境に立ち向かう」

 それから14年後。
 平成23年3月11日、東日本大震災が発生し、町を襲った22mの大津波に旧浪板観光ホテルは甚大な被害を受け全壊営業停止。当時ロビーにいた山崎社長も行方不明になり、再建は不可能な状態になってしまいました。
 
 半年後の10月20日、上皇后様の喜寿のお誕生日の映像が全国放映されました。そこには、ハマギクの花が真っ白に咲いていました。
 “以前、兄が贈ったハマギクに違いない”
 はまぎくの花言葉「逆境に立ち向かう」。皇居で美しく咲いているその姿を見た千代川は、上皇后様からの被災地への励ましのメッセージを賜ったと受け取り、ホテルの復興再建を決意。自らが社長となり、2年後の平成25年、名称を「浪板観光ホテル」から「三陸花ホテル はまぎく」に改名し新たにホテルを再開しました。

 平成28年9月28日上皇陛下上皇后陛下は希望郷いわて国体と岩手の大槌町、山田町に震災被災地お見舞いにご訪問の際に、当ホテルにご宿泊いただきました。「お待ちしておりました」と玄関口で出迎えた千代川に対し、上皇陛下は『がんばりましたね』と優しく声をかけられました。
 上皇陛下上皇后陛下はホテルのテラスから津波で地盤沈下で砂浜が消えた岩場に枯れることなく咲くハマギクを19年ぶりにご鑑賞なさいました。

平成の架け橋
苦難を乗り越え、未来へ−−−。

 ハマギクは9月下旬から10月下旬の1ヶ月間咲く、津波に立ち向かう可憐な花です。主に海上船からの観賞花ですが、浪板海岸は岩場の地形、角度から特別に陸地から観賞することができます。
 令和元年8月現在、浪板海岸再生プロジェクトを立ち上げ、かつての美しい砂浜の再生すべく取り組みを始めています。ホテル前の砂浜から、ハマギクの花を眺められるようになるのも、まもなくです。

浪板海岸